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サーフィンしていて、ボードが体に当たって壊れたり、他のサーファーとの接触で壊れたりなどと、お気に入りのサーフボードがクラッシュするとショックですよね。
サーフィン中ならまだしも、家を出る時ボードが壁などに当たり壊れた時なんて、更に落ち込むものです。
壊れたままのボードでサーフィンしたらボードは更に痛みます。
そこで今回は、サーフボードのリペアについて解説します。
サーフボードのリペア(修理)の必要性
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サーフボードが壊れた場合、表面を覆うラミネート部だけならそのまま使用しても問題はありませんが、心材であるフォームまで達している破損の場合は修理が必要になります。
フォームまで達した破損のまま使用していると、フォームに海水が染み込み重くなるばかりか、破損部周辺のフォームがボロボロに劣化したり、剥離が広がってしまったり、いざ修理しようとしても染み込んだ海水が中々抜けず乾かなかったりなどと、更に重症に至ってしまいます。
海水が染み込み長く放置することで、修理しようと乾かしたとしても、塩分も染み込んでいることで修理した箇所が黄ばみ目立ってしまう場合もあります。
たとえ見た目小さな穴や日々であっても、傷の部分を爪で引っ掻いて引っかかる場合は、下地のフォームに達してしまっている可能性があるので、早めに修理しておくことが賢明です。
クラッシュ(破損)してしまったら
海に入る前の家を出る時にクラッシュしてしまった場合は、海に入る前にリペアテープを貼り傷口を塞ぎサーフィンしましょう。
リペアテープがない場合は、コンビニでも売っているキッチンアルミテープでも代用できます。
海の中でサーフィン中にクラッシュしてしまった場合は、速やかに海から上がり、海水を持参のポリタンクなどの水でよく洗い流し、タオルで拭いて乾燥させましょう。
更にサーフィンを続ける場合は、破損部をリペアテープで補修をして海に入りましょう。
この時、極力シワや隙間のないようにテープで補修することが大切です。
海から帰ったら、傷口をサンディングペーパーなどで傷口を少し広げるようにして、ホースの水でジャブジャブ洗ってしまいましょう。
この時、塩分を確実に除去することが大切です。
洗った部分の水分をよく拭きとって、傷口にティッシュペーパーなどをマスキングテープなどで固定をし、完全に乾燥するまで放置しましょう。
この後自分で修理するにしても、修理に出すにしても、この水分と塩分をしっかり除去する下地処理をしておくことで、修理後の仕上がりにも差が出てきます。
リペア(修理)の種類
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破損の程度によって、どのように修理するのかを説明します。
ひび割れ・小さな穴
ガラスクロスとレジンで修理が可能です。
比較的簡単なリペアとなりますが、レジンと硬化剤の配合、レジンとガラスクロスによるラミネートの知識、下地・仕上げのサンディングテクニックなどは必要になります。
大きな破損や穴
フォームの粉のキューセルフィラーやフォームでの下地形成のテクニックが必要な難しい修理です。
その上に、レジンとガラスクロスによるラミネート、またサンディングの経験やテクニックも必要になります。
特にボトムは1層になり、オーバーサンディングによる強度低下の可能性もあるので、プロに任せることが賢明です。
剥離・ノーズなどの折れ・フィンプラグ破損など
様々なテクニックや仕上げるための電動器具も必要になるので、素人ではまず不可能となる大変難しく手間のかかる修理です。
サーフボードの確実な再生を考えても、プロに任せた方が賢明です。
素材別サーフボードリペア方法
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素材別に、どのような材料を使用して修理するのかを説明します。
ポリウレタン(PU)サーフボード
レジンとガラスクロスでの硬化剤により固める修理となります。
大きな穴などで形成が必要な場合は、キューセルフィラーというフォームの粉状のパウダーか、フォームを使用します。
レジンと硬化剤の配合の慣れ、また仕上げのサンディングの慣れや経験も必要となります。
エポキシ(EPS)サーフボード
基本PUと同じ修理方法となりますが、エポキシレジンを使用する修理となります。
ここでEPSブランクスにPU用のレジンを使用すると、ブランクスが溶けてしまうので、注意が必要です。
エポキシレジンと硬化剤の配合は基本2:1となりますが、配合が合わないと硬化しないといったシビアなものになるので、EPSレジンを作るだけでも中々素人では難しい修理になると思います。
モールドボード
エポキシのパテで破損部を埋め形成し、塗料によるカラーリングが必要な修理になります。
サンディングによる仕上げに慣れが必要になります。
サーフボードリペアに必要な材料
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修理をするのに最低限必要な材料の詳細について説明します。
はじめての方は、全ての材料がセットになって販売されている修理用キットがおすすめです。
ブルーレジン
サーフボード用のブルーレジンは、仕上がりも綺麗なクリアになるので必ず使用することをおすすめします。クリアレジンとも云います。
ホームセンターで販売するサーフボード用ではないレジン(樹脂)は、仕上がりの後黄ばみが出たりするので注意が必要です。
EPSの場合は、エポキシレジンが必要です。
ガラスクロス
ガラス繊維を束ねた細い紐をクロス状に編み込まれたガラス繊維の布です。
サーフボード修理用キットに入っていますが、クロス単品だけでもで購入できます。
PUでもEPSでも同じものを使用します。
硬化剤
修理用キットではセットで入っていますが、単品でも購入できます。
EPSの場合はEPS用の硬化剤が必要です。
セットで購入できるのが殆どです。
紙コップ
レジンと硬化剤を混ぜ合わすのに使用します。
マスキングテープ
修理個所以外に樹脂が付着しないようにするため使用します。
サンディングペーパー
#60・#120・#240・#400などと、番数が大きくなるほど目が細かくなります。
番数が大きいほど荒削り、番数が小さいほどに仕上げ削りといった感じで覚えておくと良いと思います。
サーフショップなどではセットで販売をしていますが、ホームセンターなどでも必要とするペーパーを格安で購入できます。
マスク
樹脂で固めたガラスクロスをサンディングする際、細かいガラスの粉となって害があります。そのためマスクをしての作業をすることが絶対おすすめです。
アセトン
手などについた樹脂を取り除く液体です。
ソーラーレジン
紫外線を当てると硬化するリペア材料です。
大変便利ではありますが、樹脂で破損部を埋めるだけの修理となるので、再び破損する恐れや衝撃などで隙間が出来て海水が浸入する恐れもあるので、あくまでも応急処置の修理方法として、レジンとクロスでの修理をした方が良いかとおすすめします。
海外トリップなどで修理道具を持っていけない時に、便利な修理グッズだと思います。
ソーラーレジンのおすすめリペアキット(PU用)
ソーラーレジンのおすすめリペアキット(エポキシ用)
まとめ
DIY感覚に、手先が器用で自分で出来る人は、サーフィンをしていく中で修理せねばならないことも多いので、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。
はじめのうちは古いボードで練習してみるのも良いですよね。
ただ、ガラス繊維の細かい削り粉が舞って害になったり、修理する場所も限られて来ると思います。また手間や時間も意外にかかるものです。
小さなひび割れなど以外であれば、迷わずプロに任せるのも良いかもしれませんね。
最も気を付けるべきことは、海に入り前にボードが壊れていないかを把握しておくことだと思います。
リペアテープを長々貼ったまま使用する人も見かけますが、貼ってあったとしても糊が弱くなっていたりしてジワジワと海水が浸入してしまっている場合もあります。
破損を見つけたら、極力早めに直しておいた方が賢明です。
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